先日新発売して、すぐに完売になったutilite / ユティリテ / ペルーニットプルオーバー。
欲しいなとカートに入れたままに、気がついたら完売になっていた。それでも、思うほど残念でなかったのは、今の自分にはフィットしないなと心のどこかで思っていたからに違いない。
うちの次男は産まれた時から肌が弱くて、ずっと皮膚科通いをしている。アトピーにならないようにと、塗り薬と飲み薬が欠かせない。肌の調子が悪いと痒いらしく、特に顔を何かに擦り付けてしまうので、抱っこした時に彼に影響が少ないようにと、去年の冬はニットを着るのを極力避けていた。辛うじて着れたのは、触り心地の滑らかな定番ベーシックニットくらいだった。
今年になってだいぶ調子も良くなってきたけれど、それでもまだニットを着るのは避けなければと思う。そんな今のわたしには、新しいニットを買うことのハードルがとても高い。
今回新発売になったペルーニットプルオーバーは、正直、とっても好きなシルエットだった。ニットではほとんど挑戦したことのないクロが、特に可愛いと思った。このニットを着たら、ボトムスは定番のデニムでも、去年の秋いちボトムスでもなんでも似合うだろう。送料も無料だし、買っちゃえば？と心の中の私がささやく。それでも、次男のことが頭をかすめて、すぐに購入するのボタンを押せない自分がいた。
一晩寝て起きて、それからカートを覗いてみたら、ニットは既に売り切れになっていた。夫を捕まえて、「欲しかったやつ、あっという間に売り切れちゃったよ〜」なんて言いつつも、それでも思ったより残念ではなかった。だって、このニットは、今のわたしにフィットしていないから。よそゆきで着るチャンスはあるかもしれないし、今なくても寝かせておいたらいつか着るかもしれない。それでも、今の私は諸手を上げてこのニットを着れないことには違いないのだ。
「今じゃないんだ」、このニットと出会うべき時は。それは残念なことではなくて、楽しみを未来に届けているような、そんな気持ちに近い気がする。遠くない未来にこのニットを着れる日が来るのを、私は今から待ち遠しく思っているのだ。
